屋根工事とは 屋根工事の種類
屋根工事は大きく分けて ①屋根葺き替え工事、②屋根カバー工法(重ね葺き工事)、③棟板金交換、④屋根修理(部分補修)、⑤棟瓦の補修(漆喰補修)、⑥屋根塗装工事、⑦軒天補修工事などがあります。
①屋根葺き替え工事


屋根葺き替え工事とは、既存の屋根材をすべて撤去し、新しい屋根材に取り替える工事です。 屋根材の下にある防水シートや野地板といった下地部分も同時に点検・補修するため、屋根全体を一新できるのが大きな特徴です。特に、瓦屋根や劣化の激しいスレート屋根には効果的で、耐久性や断熱性、防水性の向上が期待できます。

さらに、瓦屋根から軽量なガルバリウム鋼板などの金属屋根に葺き替えることで、屋根全体の重量を大幅に軽減でき、建物の重心が下がるため、耐震性の向上にもつながります。 また、葺き替えによって普段は見えない屋根の内部構造までしっかりと確認・修繕できるため、雨漏りの原因や構造の傷みを早期に発見し、根本的な対処が可能です。
工事費用や工期は他の工法に比べてややかかりますが、屋根を長持ちさせたい方、将来にわたって安心して暮らしたい方にとっては、最も信頼性の高いリフォーム方法です。
屋根葺き替え工事の特徴
- 屋根材と下地を丸ごと新しくできるため、耐久性・防水性が大きく向上。
- 重い瓦から軽量な屋根材に変えることで耐震性能がアップ!
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②屋根カバー工法(重ね葺き工事)

屋根カバー工法(重ね葺き工法)は、既存の屋根材の上から新しい屋根材をかぶせるリフォーム方法です。古い屋根を撤去せずに施工できるため、解体費用や廃材処分費が不要となり、コストを抑えられるのが大きなメリットです。

さらに、工期が短く済み、騒音やホコリの発生も少ないため、住みながらの工事に向いているのも特徴です。通常の屋根工事では、工事中の雨が雨漏りにつながるリスクがありますが、カバー工法なら既存の屋根がそのまま残っているため、雨天時でも安心して作業を進めることができます。 また、軽量なガルバリウム鋼板などの金属屋根を使用することで、建物への負担を軽減でき、耐震性の向上にもつながります。
ただし、瓦屋根のように重量のある屋根には適さない場合があり、また下地が大きく劣化しているケースでは、部分補修や別の工法を検討する必要もあります。そのため、事前の点検と診断が重要です。 屋根カバー工法は、費用を抑えつつしっかりと屋根をリフレッシュできる、コストパフォーマンスに優れた人気のリフォーム方法です。
屋根カバー工法(重ね葺き工事)の特徴
- 既存の屋根を撤去せずに重ねるため、コストと工期を抑えながら美観と機能を同時に改善できる。
- 住みながら工事ができ、工事の途中で雨が降っても安心。
- 騒音やホコリの心配が少ない。
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③棟板金交換

棟板金とは、屋根の頂上部分を覆っている金属の部材で、屋根材同士のすき間から雨が入らないように守る重要な役割を担っています。 経年劣化により、釘が緩んだり、強風で浮いたり外れたりすると、そこから雨水が侵入して雨漏りの原因になることがあります。 棟板金交換では、古くなった板金とその下地(貫板)を新しいものに取り替え、しっかりと固定し直します。

工期は短く、費用も比較的リーズナブルで済むため、屋根全体の工事に比べて手軽に雨漏りリスクを軽減できます。 屋根の異常を早めに発見し、必要な部分だけ補修できる点でも、定期的な点検と併せておすすめしたい工事のひとつです。
棟板金交換の特徴
- 屋根の最上部からの雨漏りを防止できる。
- 早期対応なら費用も少なく、工事も短期間で済む。
④屋根修理(部分補修)

屋根修理とは、屋根全体を取り替えるのではなく、破損や劣化が見られる一部の屋根材や部材のみを補修する工事です。 たとえば、台風や強風で一部のスレートが割れたり、瓦がズレたりした場合に行われます。 また、雨漏りの発生箇所だけを修理するケースもあり、費用や工期を最小限に抑えられる点がメリットです。

ただし、補修箇所以外に劣化が進んでいる場合は、後から別の場所で不具合が出ることもあるため、慎重な点検と判断が必要です。 応急処置としても有効ですが、根本的な解決にはならない場合もあるため、中長期的に見て他の工事と併用することも検討しましょう。
屋根修理(部分補修)の特徴
- 被害部分だけを直すことで、低コストかつ迅速に対処可能。
- 応急処置や軽度のトラブルに最適。
⑤棟瓦の補修(漆喰補修)

棟瓦は屋根の最上部にある瓦で、雨水の侵入を防ぐ大切な役割を担っています。 この棟瓦の下に詰められている白い漆喰(しっくい)は、瓦同士のすき間を埋め、水の侵入を防ぐ防水材として重要です。

しかし、漆喰は経年劣化により剥がれたりひび割れたりしやすく、劣化が進むと雨水が内部に侵入し、棟瓦を固定している葺き土が流れ出してしまいます。 結果として棟瓦がズレたり、強風で飛ばされるリスクも高まります。
漆喰補修では、古い漆喰を丁寧に取り除き、新しい漆喰を充填することで防水性と固定力を回復させます。 早めのメンテナンスで雨漏りを防ぎ、屋根全体の耐久性を長く保つことができます。目安は10年~15年に一度の点検・補修がおすすめです。
棟瓦の補修(漆喰補修)の特徴
- 劣化した漆喰を補修し、屋根内部への雨水侵入を防ぐ。
- 漆喰を新しくすることで、棟瓦のズレや飛散を予防できる。
⑥屋根塗装工事

屋根塗装工事は、屋根の表面を塗り直すことで防水性や耐久性を高め、屋根材の劣化を防ぐ大切なメンテナンスです。 スレート屋根や金属屋根は、紫外線や雨風の影響で塗膜が劣化し、色あせ・サビ・ひび割れなどが発生しやすくなります。 これを放置すると、屋根材の破損や雨漏りにつながることもあります。
塗装工事では高圧洗浄ののち、下塗り・中塗り・上塗りの3工程で塗膜を形成します。 最近では、汚れが付着しにくい塗料や、紫外線に強く再塗装の頻度を抑えられる高耐久塗料など、機能性に優れた塗料も多数登場しており、ご希望やご予算に応じて選べるのもメリットです。 一般的には10~15年に一度の塗り替えが推奨されており、早めの対応が住まいを長持ちさせるポイントです。
屋根塗装工事の特徴
- 劣化した屋根を塗装で守り、見た目と耐久性を同時に向上。
- 紫外線に強い塗料や汚れが付きにくい塗料など、高機能なものがある。
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⑦軒天補修工事

屋根の裏側にある軒天は、普段目立たない部分ですが、建物の健康を守るうえで非常に重要です。 雨風や湿気、経年劣化などで軒天の板が破れたり、ブヨブヨと波打つようになったりすると、そこから雨水が侵入し、屋根裏や壁の内部まで水が回る恐れがあります。 その結果、雨漏りの原因となり、湿気を好むシロアリが発生する可能性もあります。

さらに、軒天に穴が開いてしまうと、コウモリ・ムクドリ・ハクビシンなどの野生動物が屋根裏に入り込む危険性も高まります。侵入を許すと糞尿による悪臭や断熱材の破損など深刻な被害を招くことがあります。
小さな劣化でも放置すれば被害が広がるため、軒天の剥がれ・穴あき・変色などを見つけたら、早めの点検と補修が大切です。外壁や屋根の工事と一緒にチェックするとより安心です。
軒天補修工事の特徴
- 雨漏りやシロアリ被害の予防につながる。
- コウモリ・ハクビシン・ムクドリなどが屋根裏に入るのを防ぐ。
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その雨漏り屋根が原因かも!屋根が原因の雨漏り
雨漏りしている屋根の状態

棟板金の破損や欠損

屋根材の破損や欠損
雨漏りの原因は屋根にあるケースが非常に多く、定期的な点検とメンテナンスが重要です。
特に注意が必要なのが、棟板金の破損や欠損です。棟板金は屋根の頂上部分にある金属の部材で、屋根材同士のすき間を覆い、雨水の侵入を防ぐ役割を果たしていますが、強風や経年劣化で浮いたり外れたりすると、そこから水が入り込んで雨漏りを引き起こします。
また、スレートや金属などの屋根材が割れたり欠けたりした場合も、割れ目から水が浸入して下地や断熱材を傷める原因になります。

瓦の破損やゆがみ

瓦屋根の漆喰欠損
瓦屋根においては、瓦がズレたり歪んだりすると、瓦の下を雨水が通って内部に入り込む恐れがありますし、瓦を固定する漆喰が劣化して欠けてしまうと、瓦の安定性が失われ、内部に雨が入りやすくなります。

天窓からの雨漏り

太陽光パネルからの雨漏り
さらに、天窓は構造が複雑なため、設置部分のシーリングや防水処理が劣化すると水のたまりやすい場所となり、雨漏りが起こりやすくなります。
太陽光パネルについても、設置の際に屋根に開けた穴の防水処理が不十分だったり、年数が経ってパッキンやシール材が劣化していたりすると、そこから水が侵入し雨漏りに繋がるケースがあります。
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屋根リフォーム・屋根塗装 おすすめプラン
一般的に外壁塗装や屋根塗装は、新築後または前回の施工から10~15年を目安に行うと、建物全体の耐久性を保ちやすくなります。また、築20年以上の住宅では、屋根材や下地の劣化が進んでいるケースも多いため、塗装だけでなく屋根リフォームを視野に入れることが大切です。
まずは現在の状態をしっかりと把握し、症状やご希望、ご予算に応じた適切な対策を講じることが、安心で快適な住まいづくりの第一歩となります。 屋根パトロールでは、お客様のご希望を丁寧に伺い、屋根・外壁の状態に適した工事プランをご提案させていただきます。
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